葛飾北斎の富士山絵巻『富嶽百景』! 富士山を主題とし風景や風物をこじつけて百枚あまりの絵を三冊の絵本にしたてたもの。 伝説上の富士山の開闢からはじめ、現実の富士の風景風物を配し、そのうち空想上まで飛びたっていくあたりは北斎の奇想をものがたる。 ちなみに兀良哈は、加藤清正が朝鮮征伐のとき朝鮮を通りぬけて満洲まで行ったときに記録にのこされた名前のオランカイのこと。満洲族だともツングース系狩猟民だともいわれているが、ともかく江戸後期の物語世界で日本人が到達した一番遠いところの一つから見えもしないものをさも見えているように描いている。 底本は北斎百年忌にあたる昭和23年に追悼の記念として芸艸堂出版部によってもとの版木から刷りなおされたもの。解説は小島烏水。昭和23年は江戸から遠くなりにけりで、刷りの濃さが一様ではないため見開き二枚にわたったとき微妙な濃さの違いがでているところがある。全三冊を合本。 注意1: 『富嶽百景』はもともと多色刷りではありません。よく目にする多色刷りの「神奈川沖浪裏」が入ってるシリーズは『富嶽三十六景』です。有名ですし他の人が安くで叩き売っていますの
葛飾北斎の富士山絵巻『富嶽百景』! 富士山を主題とし風景や風物をこじつけて百枚あまりの絵を三冊の絵本にしたてたもの。 伝説上の富士山の開闢からはじめ、現実の富士の風景風物を配し、そのうち空想上まで飛びたっていくあたりは北斎の奇想をものがたる。 ちなみに兀良哈は、加藤清正が朝鮮征伐のとき朝鮮を通りぬけて満洲まで行ったときに記録にのこされた名前のオランカイのこと。満洲族だともツングース系狩猟民だともいわれているが、ともかく江戸後期の物語世界で日本人が到達した一番遠いところの一つから見えもしないものをさも見えているように描いている。 底本は北斎百年忌にあたる昭和23年に追悼の記念として芸艸堂出版部によってもとの版木から刷りなおされたもの。解説は小島烏水。昭和23年は江戸から遠くなりにけりで、刷りの濃さが一様ではないため見開き二枚にわたったとき微妙な濃さの違いがでているところがある。全三冊を合本。 注意1: 『富嶽百景』はもともと多色刷りではありません。よく目にする多色刷りの「神奈川沖浪裏」が入ってるシリーズは『富嶽三十六景』です。有名ですし他の人が安くで叩き売っていますの